イートン MOVE 10-300A 52,000円(税別)

オーソドックスなバスレフボックスは音も安定感あり



【プロフィール】
オーソドックスなバスレフ式エンクロージャーに2Ωダブルボイスコイルの25cmユニットを搭載したパワードサブウーファー。内蔵アンプは、サイドパネルに埋め込んだようなスタイル。一般的なパワードサブウーファーは電源の配線も一体で付属しているが、このモデルは別売りで外部アンプに使用するような電源ケーブルが必要。実質的に、ボックスサブウーファーと外部パワーアンプを組み合わせたようなものだ。しかも、パワーアンプはD級ではなくAB級だ。幅45cm、奥行35cm、高さ33cmと大柄だから、室内への設置は無理で、ラゲッジルームへ置くことになる。それも、けっこうなスペースを使うから荷室容量が減ってしまうのが、このタイプの弱点ではある。

【インプレッション】
やはり、大口径ユニットを大きなボックスで鳴らすとぜんぜん違うなぁと実感できる鳴りっぷりの良さ。ヌケがよく余裕を感じる鳴り方が、とても気持ちよい。低域の再生レンジも広く、ちょっと大げさにいえばインフラソニック領域まで感じそうなローエンド。レスポンスもそこそこいいし、サブウーファー無しの時に比べると、ベースの音程も格段に明確になり、低域解像度も十分だ。また、低音のエネルギーが増すと同時に中高域も力強くなって、音像の実在感と立体感が高まってくる。個人的には、今回試聴したなかでDS-G20と組み合わせるなら、これを選ぶと思う。

ただし、綿密な調整が必要だ。今回、DS-G20のハイパス・クロスオーバーは63Hzに設定。スロープは減衰が緩いほど、つながりが良く感じたので-6dB/octにした。難しいのはローパス側のクロスオーバー設定。フロントのハイパスと同じく、63Hz、-6dB/octに設定するとバスレフポートから出る音が気になってしまい、DS-G20とはどうにもうまくつながらない。そこで、ローパス側のスロープを急峻にしたり、いろいろと調整してみたのだが、最もつながりがよく感じたのはクロスオーバーポイントを55Hzあたりまで下げて使用。これには、サブウーファー側の内蔵クロスオーバーを使用した。もしくは、バスレフポートを塞いでしまう手もアリかもしれない。この辺の微妙な調整には苦労しそうだが、調整ができてフロントスピーカーとサブウーファーの音がうまくつながった時には、音のクオリティが格段に向上する。音質向上のためには、荷室容量の減少など厭わないという人におすすめ。

【仕様】
■スピーカー構成:25cmバスレフ式
■定格出力:150W
■再生周波数帯域:-
■出力音圧レベル:-
■ローパスフィルター:40〜1250Hz
■最大消費電流:-
■サイズ(幅×奥行×高さ):450×350×330mm
■質量: 9.0kg

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