グランドゼロ GZ-GZPA Reference 4XS(220,000円)

勇ましいネーミングとは異なり穏やかなまとまったサウンド




【プロフィール】
元々は、アメリカ製品をヨーロッパに輸入するディストリビューターが始めた会社が、1990年代後半にアメリカ人スピーカーデザイナーを起用して作ったサブウーファーが大ヒット。それが、グランドゼロの始まりとか。2003年には社名そのものををグランドゼロに変更し、今に至っている。社是は「最高の安全性、信頼性、サウンドクオリティを追求し続ける」ことだそうで、サブウーファーはかつてEISA(ヨーロッパのオーディオやカメラの雑誌や専門家で構成される団体)でヨーロピアン・モバイル・サブウーファー・オブ・ジ・イヤーに選ばれている。

今回、試聴したGA-GZPA Reference 4XSはカッパーアルマイト処理のゴージャスなボディ。ボトムカバーはアクリル性で、内部が見える仕様になっている。また回路は電源ONで白色LEDによりライトアップされる。この内部をみせるインストールも可能だ。バイアスセッティングつまみによって、バイアス電流を変更できるのも特徴。バイアス電流をMAXにすればA級動作領域に調整可能で、よりクオリティの高いサウンドを期待できる。

【インプレッション】
グランドゼロ(=爆心地)という勇ましいネーミングからは拍子抜けするほどおとなしいサウンド。全体的にやや細身だがバランスは良く、よくまとまった音という印象。繊細感もある。低音は押しの強さとか骨太感はないが、低域レンジは伸びているようで重心の低さは感じる。たとえばウッドベースなんかは、開放弦のぶるんぶるんした感じや銅鳴りは出ないんだけど、音程ははっきりしている。おそらく、DS-SA3との相性もあるんだと思う。ちょっと不思議な鳴り方だ。

音場は全体的にこぢんまりした印象。とはいえ、音像はやや大きめで、ステージを明確に描くというよりも、全体的な雰囲気で聴かせる感じだ。音の立ち上がりも甘め。ドラムのアタック音なんかも、音が鋭くカチッと立ち上がるというよりは、なんとなくふわっと立つ感じだ。せっかくなので、バイアス電流を変えてみたが、音の印象はさほど変わらない。バイアスをMAXにすると、若干、音の立ち上がりが良くなり、シンバルなどの響きにツヤ感が加わり、逆側にすると全体的なエネルギー感が増してくる印象はある。少なくともDS-SA3との組合せでは、音量を上げ気味で音楽をガッツリ聴くというよりも、肩肘張らずリラックスして聴くタイプのアンプといえるだろう。

【仕様】
■チャンネル:4チャンネル
■定格出力:120W×4(4Ω)/220W×4(2Ω)/440W×2(4Ωブリッジ時)
■全高調波歪率:-
■SN比:-
■周波数特性:10Hz〜30kHz
■消費電流:-
■入力レベル:-
■サイズ(幅×奥行×高さ):420×236×67.5mm
■質量:-

グランドゼロのサイト

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Photo/伊倉道男