いかにも「増幅してます」という感じの力強いサウンド
【プロフィール】
聞き慣れないブランドだが「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を造るというコンセプトのもと1990年代半ば、アメリカのカーオーディオ界の腕利きたちによって創立されたブランドだそう。現在はドイツに本拠地を移しているようだが、ステファン・マンツ氏をはじめとするカーオーディオ界の著名エンジニアが共同で製品造りを行っている。このX-FOURはコンパクトでスッキリしたボディだからD級アンプと思いきや、75W×4のAB級アンプだ。
【インプレッション】
ハーツのHCP同様、このアンプの2ch出力のみを使い、DS-G20付属のパッシブクロスオーバーネットワークを使用して聞いた時の音と、4chをフルに使ってマルチアンプ接続した時の音が、ガラリとかわる印象のモデルだ。パッシブネットワーク使用時は、低域の力はあるものの、全帯域にわたって角が立たない、なんとなくもっさりした感じの音で「大丈夫かなぁ…」と思ったのだが、マルチアンプ接続に変えてみた途端に一変。音の鮮度が上がり、音に勢いがつく。
というわけで、マルチアンプ接続時の音を中心に伝える。パッシブネットワーク使用時の音は、やや物足りない印象なので、DIATONE SOUND.NAVIがスタンダードモデルの人は、参考にならないと思うがあしからず。
さてその音は、勢いがあるという以上に、攻撃的な音とさえ感じる。いかにも「がんばって増幅してます!」という感じの音だ。その攻撃性が、好きな人にはたまらない魅力で、もう少し質感が伴えば…とは思うが、僕もけっして嫌いではない。ロック系の音楽が好きなら、向いていると思う。パッシブネットワーク使用時はちょっと丸くなってはっきりしなかった音の立ち上がりも、マルチアンプ接続ではシャキッと立ち、ハリが出てくる。中域がやや薄い印象はあるものの、楽器ひとつひとつの音に力があって、音像の輪郭もはっきり出てくるし、空間の広がりも感じられる。低音は重心が一段と下がり、ベースの音も力強いもの。DIATONE SOUND.NAVIの内蔵アンプの音とは方向性が180度違うが、ロック好きなら、この手のアンプを選んでみるのもありだと思う。
【仕様】
■チャンネル:4チャンネル
■定格出力:75W×4(4Ω)/125W×4(2Ω)/250W×2(4Ωブリッジ時)
■全高調波歪率:0.05%
■SN比:104dB
■周波数特性:10Hz〜50kHz
■消費電流:-
■入力レベル:200mV〜6V
■サイズ(幅×奥行×高さ):260×200×51mm
■質量:-
・ESXのサイトへ
カロッツェリア PRS-D700のインプレッションへ
ハーツ HCP4のインプレッションへ
イートン MA-150.4のインプレッションへ
キッカー KX400.4のインプレッションへ
ロックフォード PUNCH P600.4のインプレッションへ
モスコニ GLADEN ONE120.4のインプレッションへ
チェレストラ FA475Xのインプレッションへ
Tweet
Photo/伊倉道男