カロッツェリア PRS-D700(30,000円/税別)

設置場所に困らないコンパクトな2chアンプ



【プロフィール】
10万円以下アンプでも試聴した、カロッツェリアの2チャンネルD級アンプ。ブリッジ接続で定格出力300Wのモノラルアンプとしても使える。長さ255mm、奥行104mmのコンパクトなボディは、シート下などさまざまな場所への設置が可能で、リーズナブルだから2台、3台と増設するのも容易。このアンプを3台用意し、2台でフロント2ウェイシステムをマルチアンプ駆動し、もう1台でサブウーファーを駆動するという構成もアリかもしれない。

【インプレッション】
DS-G20を鳴らした時には、レスポンスが良く締まった音という印象だったが、SW-G50をブリッジ接続して鳴らすと、そのイメージは無くなる。低音は緩く、あまり締まった感じがしないし、SW-G50が本来持つレスポンスの良さも、影をひそめる。ふんわりと膨らんだ感じの低音を好む人にはいいが、ビートのきいたリズミカルなベースや音の立ち上がりが鋭い太鼓の音などを好む人には、ちょっと物足りないかもしれない。もっとも、これは空間の広い試聴室で試聴した印象で、空間が狭い車内ならインン賞が変わる可能性は大いにある。

DIATONE SOUND.NAVIのデジタルプロセッサーで、クロスオーバーをいろいろ調整してみたが、試聴室の環境でもっともスムースにフロントスピーカーとつながったのは、サブウーファーのローパスがクロスオーバー周波数63Hz、スロープが−24dB/oct、フロントスピーカーのハイパスがクロスオーバー周波数63Hz、スロープが−12dB/octのとき。これも試聴環境で変わってくるが、いずれにせよサブウーファーのローパスのスロープは、急峻なほうが良さそうだ。

フロントスピーカー用の外部アンプとしてPRS-D700を使っていた人が、サブウーファーの増設およびフロントスピーカー用外部アンプのグレードアップする時に、ひとまずそれまでフロントに使っていてPRS-D700をサブウーファー用に使い回すというのなら、大いにありかと思う。

【仕様】
■チャンネル:2チャンネル
■定格出力:125W×2(4Ω)/150W×2(2Ω)/300W×1(4Ω)
■高調波歪率:0.004%
■SN比:105dB以上
■周波数特性:10Hz〜30kHz
■消費電流:23A(定格出力時,4Ω)
■入力レベル:400mV〜6.5V
■サイズ(幅×奥行×高さ):255×104×50mm
■質量:1.6kg

カロッツエリア PRS-D700のサイト

キッカー KX200.2のインプレッション
JLオーディオ JL-XD300/1のインプレッション
キッカー KX400.1のインプレッション
ロックフォード T500X1brのインプレッション






Photo/伊倉道男