シンフォニ Solo(140,000円)

中低域が厚くリッチなサウンドはとっても音楽的



【プロフィール】
イタリアの新鋭ブランド、シンフォニのパワーアンプは、今回「allegro」というモデルも試聴し、そちらでブランドの説明をしているので、詳しい紹介は省く。こちらのsoloは、ほとんどallegroと同じ価格帯ながら、コンパクト&スリムなallegroに対して、soloは重量級。allegroはクロスオーバーを搭載しないシンプルな回路構成なのに対して、こちらのsoloはクロスオーバー内蔵と、性格が異なる。それが音にも影響しているのか、同傾向の音なのか、興味深いところではある。

【インプレッション】
allegroは、そのルックスをそのまま表したようなやや硬質、かつ上品なサウンドが魅力だったが、soloの音はガラリと違う。中低域が厚くて迫力があり、重心が低い音。ピアノの低音部など、本物のように重くて力強いし、ベースの開放弦もブルンブルン鳴るし、バスドラムも踏ん張りがきいた重い音だ。かといって、繊細さに欠けるかというと、そうではない。ピアノの高音部の繊細なタッチはものすごくきれいだし、なにより響きがいい。そして、ひとつひとつの音にツヤがあってとても瑞々しい。多少、響きが過多で作った感じの音といいう印象はあるが、魅力的な音であることは間違いない。


実は当初、価格を知らなかったので、10万円以内のアンプの中に混ぜて聴いていた。が、それまで聴いてきた中で、これだけが別格のサウンドクオリティ。一言でいうとリッチな音だ。で、価格を調べてみたら2chで14万円。左右のフロントスピーカーだけのシンプルな構成でよい人には、コストパフォーマンスに優れたモデルだと思う。音源に忠実というのとはちょっと違うが、コーラスやハーモニーがとってもきれいだし、ギターの響きが豊かでホーンのシャープさとツヤも良く表現する。ミュージシャンの熱を感じる音楽的な音だ。しかも音場が3次元的で立体感あり。個人的には、かなり気に入った1台。

【仕様】
■チャンネル:2チャンネル
■定格出力:165W×2(4Ω)/205W×2(2Ω)/380W×1(4Ωブリッジ時)
■全高調波歪率:-
■SN比:90dB
■周波数特性:10Hz〜50kHz
■消費電流:-
■入力レベル:100mV〜6V
■サイズ(幅×奥行×高さ):380×245×50mm
■質量:4.6kg

シンフォニのサイト

オーディソン AV quattroのインプレッション
シンフォニ allegroのインプレッション
グランドゼロ GZ-GZPA Reference 4XSのインプレッション
チェレストラ VA250のインプレッション
モスコニ ZERO4のインプレッション
カロッツェリア RS-A09Xのインプレッション






Photo/伊倉道男