DLS TA2(450,000円/税別)

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ゆったりとした温かみのある音が特徴的




【プロフィール】
わりと有名なところでは、デンマークのディナウディオがあるが、北欧は良質なオーディオ機器の産地である。そんな北欧の国のひとつ、スゥエーデンのカーオーディオメーカーがDLS。本国ではカー用のスピーカー&パワーアンプのほか、マリン用のオーディオなど、幅広いラインナップを揃えるメーカーである。また、カーオーディオ競技にも積極的で、ヨーロッパ発祥のカーオーディオ競技、EMMAでも好成績を収めている。

そんなDLSのTA2はDLSの最上級シリーズ「アルティメイト」の2chアンプ。入力段に真空管を備えたハイブリッド・アンプで、定格出力は100W×2だ。ヒートシンクを備えばボディは、最近多い、真っ平らでスッキリしたデザインのアンプと比べるとやや古めかしいイメージではあるが、古き良き時代を感じさせてもくれる。その音や、いかに、である。

【インプレッション】
音の立ち上がりの速さを重視した、最近のアンプの傾向とは正反対のまろやかなサウンドだが、これはこれで魅力的ではある。音楽信号に対する正確さよりも、音色で聴かせるタイプのアンプとも言えるだろう。速く高密度なアンプを聴きなれた耳からすると、ちょっともっさりした音だなあという印象もあるのだが、ピアノやギターの音色は艶も響きもたっぷりあって、悪くない。DS-SA1のようなレスポンスに優れたスピーカーを活かすなら、ハイスピードなアンプを組み合わせたいと考えがちだが、立ち上がりの甘いアンプを組み合わせることで、通常とは異なる表現力を手に入れることもできる。その辺はオーディオ・コンポーネンツならではの組み合わせの妙。好みに合うなら、この組み合わせは有りだと思う。

トーンはウォーム系。寒い土地柄から、温かみのある音が好まれるのか。低音は塊感があって重厚だが、やや膨らみ気味な印象なので、イコライザーで調整が必要かも。その低音の影響か、引き締まった音というよりは、ゆったりしたふくよかな音という印象だが、長く聴いていても疲れない感じではある。

【仕様】
■チャンネル:2チャンネル(1chあたり225,000円/税別)
■定格出力:100W×2(4Ω)/200W×2(2Ω)
■全高調波歪率:-
■SN比:102dB以上
■周波数特性:10Hz〜50kHz
■消費電流:1.5A(待機電流)/40A(最大電流)
■入力レベル:500mV〜7V
■サイズ(幅×奥行×高さ):410×240×73mm
■質量:6.2kg

DLSのサイト

アークオーディオ 4100SE-TRADのインプレッション
ブラックス NOX4のインプレッション
モスコニ GLADEN  class Aのインプレッション
オーディソン HV dueのインプレッション
ブラックス MX4のインプレッション
チェレストラ VA210のインプレッション
オーディソン「THESIS」HV Ventiのインプレッション
オーディオウェーブ CR-200X JDMのインプレッション






Photo/伊倉道男