これはトゥイーターだけをTW-G500に替えたときにも感じられたことだが、例えばシンバルの響きなんかが、とてもスムース。DS-G50の時は、真正面で聴いていると耳障りとまではいわないまでも、耳に刺さる感じのきつさがわずかにあったが、それがなくなった。また直接音に続く余韻が長く残る感じ。だから生の音っぽく聴こえる。
またDS-G50の時と比べると、低域の力感が違う。DS-G500もDS-G50同様、 車載状態でフラットな特性が得られるようなハイダンピング設計だから、試聴室のような広い空間で鳴らすと、低域の量感はどうしても物足りなく感じるのだが、それでもDS-G50の時よりは、ベースの踏ん張り感というか、芯の太さのようなものが感じられる。情報量がアップし、音の密度が高まったためだろう。量感的にはG50もG500も大差ない感じだが、ギュッと身が詰まった感じの音なので、イコライザーで補正しなくても、低音が足りない感じはしない。また、G50よりも、低い周波数の音程がはっきりわかる印象だ。
NR-MZ90+DS-G50の組み合わせで試聴した音を思い出しつつ考えると、細かい音の解像度では一歩譲るものの、全体的な質感と聴きやすさ、音楽性はNR-MZ60+DS-G500のほうが高く感じる。だから現在、NR-MZ60+DS-G50の人が、ナビとスピーカーのどちらを先にシステムアップしようか悩んでいたら、スピーカーを先にグレードアップすることをお勧めしたい。さらにスピーカー&電源ハーネスを、別売の高純度銅7Nのものに替えると、解像度の向上も望めるので、なおいいと思う。