DS-G20をベースにした組み合わせ試聴では、もしトゥイーターとウーファーを別々にグレードアップしていくなら、先にウーファーを替えるよりもまずトゥイーターを交換して次にウーファーという順番でG500化を図るのが効果的という結論に達したが、ベースのスピーカーがDS-G50だとどうだろうか。興味深いところだ。
DS-G20のウーファーは、フェライトマグネットを搭載していたが、DS-G50のウーファーはダブルネオジウムマグネット構造。WF-G500も同じくダブルネオジウムマグネットを採用しており、スペック的にも亜鉛のマグネットカバーの径が0.6mm大きくなった程度で、50Hz〜10kHzの使用可能周波数帯域も、90dBの出力音圧レベルも変わらない。
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WF-G500はDS-G50のウーファー同様、ダブルネオジウムを採用 |
ただし振動板はまるっきり変わった。素材こそカーボンナノチューブ配合のNCVだが、振動板裏面に5本のリブを入れ、より剛性を高めたのだ。この効果はてきめん。DS-G50セットのウーファーだけをWF-G500に替えてみると、量感的には大差ないのだが低域楽器、とくにベースの音階がよりはっきり聞こえるような気がする。おそらく低音の解像度が高まったからだろう。
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手前がWF-G500の振動板。背面に5本のリブが入る |
だから、低域だけを注視して音楽を聴くと、クオリティが大幅に向上したことが実感できる。ただし、耳に敏感な中高域のクオリティはDS-G50のままだから、音楽全体を聴くと音質が向上したという感覚はトゥイーターをTW-G500に替えてみたときよりも薄いのは事実。WF-G500は1個44,000円/税別。別売のダイレクターは10,400円/税別・1個だから、左右ペアだとトータルで10万円超え。その点、トゥイーターをG500にグレードアップするのは、ダイレクターを加えても税込で約7万円だ。DS-G50のユーザーも、グレードアップを図るなら、まずはトゥイーターをTW-G500に交換して、次にWF-G500を導入してDS-G500化を図るというのが、より効果を実感できる順番といえよう。
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