マルチアンプ接続によってポテンシャルを発揮するタイプ
【インプレッション】
最初はカロッツェリアRS-A9Xを試聴した時と同じ、クロスオーバー周波数1.5kHz・スロープ-12dB/octで聴いてみたが、高域側にざわざわと耳につく部分があり、色々と調整してみた結果、クロスオーバー周波数2kHz・スロープ-12dB/oct・トゥイーターのレベル-2dBで落ち着いた。これ以上、トゥイーターのレベルを落とすと声がすっきり抜けなくなるし、これ以上上げるとざわざわ感が消えないギリギリのところだ。
この状態だと、ちょっと暗めの音色だが、ヴォーカルはヌケの良い歌声だし、耳につく音も抑えられて落ち着く。音の立ち上がりの鋭さは感じられないが、まろやかで優しい音だ。
特徴的なのは音場の表現力。楽器やヴォーカル、それぞれの音像の輪郭が明確で、左、右、センターがはっきりと出ている。高さ方向の音場の広がりも十分。やや軽めの音ではあるが、マルチアンプ接続によってパッシブネットワーク使用時に感じたような相性の悪さは緩和する。マルチアンプ化によって、魅力をより引き出すことができるアンプといえよう。
【仕様】
■チャンネル:4チャンネル(1chあたり87,500円/税別)
■定格出力:65W×4(4Ω)/110W×4(2Ω)/215W×2(4Ωブリッジ)
■全高調波歪率:0.006%
■SN比:-
■周波数特性:5Hz〜55kHz
■消費電流:2.0A(アイドリング時)
■入力レベル:-
■サイズ(幅×奥行×高さ):393×203×63mm
■質量:-
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Photo/伊倉道男