RS AUDIO "RS Revelation" A40 250,000円(税別)

モニター的な真面目な音を好むユーザーに向く



【プロフィール】
ドイツ・ベルリンを本拠地とするハイエンド・オーディオのメーカー。創業は1999年だから、比較的、歴史は浅いのだが、アルミ無垢材から削り出したワンピース構造のフレームを採用したウーファーや石を削り出したチャンバーを採用したトゥイーターなど、こだわりの製品を作り出しているメーカーだ。

このように、スピーカーが中心のメーカーだが、つい最近、パワーアンプやオーディオレギュレーター(安定化電源)もラインナップに加えた。それがRS Revelationシリーズ。パワーアンプは2チャンネルのA20(220,000円・税別)とA40の2種類で、オーディオレギュレーターはR130(230,000円・税別)というラインナップだ。ほかに16cmセパレート2ウェイ型のRS Revelation165(210,000円・税別)というスピーカーもある。

パワーアンプはシャインレッドのボディカラーが強烈に印象に残る。サイズは天板が390×210mmで、大きすぎず小さすぎず車載アンプらしい大きさだ。カッコいいアンプは音もいいケースが多いが、その点でも期待できるアンプだ。

【インプレッション】
音が出た瞬間に解像度の高さが伝わってくる。カチッとした硬質な音色で、細かい音までしっかりと描いてくる。音像は輪郭がくっきりしていてシャープ。音像の前後関係もわかる奥行き感があり、広さも正確。モニター的な鳴り方をするアンプといえるだろう。低域の締まりも良く、エネルギーがモリモリというわけではないが、わりとちから強くベースラインの音程が明確なのがいい。

という具合に、性能の優れたアンプということは間違いない。モニター的な音を好む人にとっては、好みの音が得られるアンプということになろう。が、個人的には、真面目すぎて音楽的な楽しさという面では、少し物足りないという印象。内蔵アンプでは、全体的にもっと音楽的な躍動感を感じる音だったが、そのあたりがあまり感じられないのだ。

またDIATONE SOUND.NAVI+DS-G500との組み合わせだと、音がやや硬質になるすぎる傾向がある。シンバルの音が硬く賑やかになりすぎる感じだし、ナイロン弦のギターがスチール弦に聞こえたりもする。メタリックな色が濃く出すぎる感じではある。という意味では、相性が良いとは言えなさそうだ。

とはいえ、分解能の高さは魅力だし、コーラスの一人一人の声がはっきりと分かれて聞こえるあたりも素晴らしい。DS-G500のレスポンスの良さも、しっかりと引き出している。試しにRSオーディオのスピーカーに替えて聞いてみたときには、DS-G500よりも高域が落ち着いて聞こえたので、組み合わせるスピーカーによって、DIATONE SOUND.NAVIとも相性の良い音が楽しめそうだ。

【SPEC】
●定格出力:100W×4(4Ω)/150W×4(2Ω)/300W×2(4Ωブリッジ)●周波数特性:5Hz〜50kHz●SN比:105dB●サイズ:幅390×奥行210×高さ60mm

【関連リンク】
イースコーポレーション 055-991-5130