並みのPNDには飽き足らない人にお勧めのエアーナビ

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エアーナビ再登場後の初代機、AVIC-T10(2008年発売)は、タッチパネルの反応やルート探索などの動作がやや鈍く、まだまだ発展途上の感があったが、最新のAVIC-T07Ⅱにその不満はない。
PNDで最速クラスの動作感には及ばないものの、普通に快適に操作できるようになった。
カロッツェリア「エアーナビ」AVIC-T07Ⅱ(オープン価格)

デザインは好みが分かれるところ。個人的にはAVIC-T10&T20のかっちりしたデザインが好きだったが、AVIC-T07〜AVIC-T07Ⅱのデザインが好みの人もいるだろう。ただし、スケールチェンジのダイヤルが無くなったのは残念。タッチパネルでスケールを切り替える方式より、圧倒的に操作しやすかったのだが。

高速道路の分岐案内
ナビ機能は、PNDとしてはもうしぶんない。通信機能を使わなくても、必要にして十分以上の機能を持っている。メモリー容量は8GBだから、より大容量のメモリーを搭載したライバルもあるのだが、エアーナビはL-formatというデータ圧縮技術によって、実質、HDDナビに匹敵する24GB相当の情報を収録している。たとえば詳細市街地図収録エリアは全国1340都市、電話番号検索は個人宅を含む約3700万件、住所検索も約3700万件という具合だ。ほかに、走行レーン表示、リアル交差点イラスト表示などの案内画面もきめ細かい。

またマップチャージにより、地図を最新の状態に更新できる。更新データは毎月配信されていて、新規開通道路や新しくできたスポットなどの情報を部分的に書き換えでき、半年に1度はすべてのデータを更新する。方法は簡単で、インターネットに繋がったパソコンがあればOK。パソコンにエアーナビから抜いたマイクロSDカードを差し込むとナビスタジオという専用ソフトが立ち上がって更新を開始。データ取得後にマイクロSDカードをエアーナビに戻せば、地図が新しくなっているという具合。この更新は、3年間は無料でできる。

測位性能を含む案内能力に不満は感じない。トンネルが連続する道路を通ったが、トンネル内の分岐やトンネル直後に分岐するようなシーンがなかったこともあって、ドライブ中に道を間違えることは一度もなかったし、自車マークが止まったり、実際に走っている道とは異なる道にマッチングすることは一度もなかった。というか、気づかなかっただけかもしれないが、普通にドライブするぶんには、まったく問題ない。このときは、車速信号の配線は未使用。より測位精度を高めたいなら、車速信号を配線すればいい。

ナビポータル
通信契約を結べば、スマートループ渋滞情報、ガススタ情報、駐車場満空情報、天気予報、ナビポータルetc…、機能はさらに増える。通信料金は月額525円の定額(通信モジュールは無料)だから、クルマに乗る機会が多い人なら文句なしに利用したいし、週末だけクルマに乗る人でも1回のドライブにかかる通信コストは約130円ほどだから、機能を考えると十分に元がとれると思う。

5.8型モニターはLEDバックライトを採用したワイドVGAだから、画像は鮮明。地図の文字がくっきり見える。またワンセグチューナーを内蔵しているのでTV番組を楽しむことができるし、マイクロSDカードに保存したMP4/WMV/AVIの動画も見ることができる。映像入力を装備しているので、たとえば同社のDVD/CDメインユニット、DVH-P550(26,250円)と組み合わせればDVDビデオを楽しむことができるし、バックカメラの接続もできるなど、システムアップ性も十分だ。普通のPNDに飽き足らない人には、エアーナビは言い選択だと思う。