NR-MZ80でもっとも気になるのは、従来のMZ60とどれだけ音が違うのかということだと思う。これは「最近、MZ60を購入した人はタイミングが悪かったですね、残念でした」というしかない。MZ60も単独で聴くと高音質で満足度の高いモデルだが、MZ80と比較試聴すると、その違いは歴然。あまりの違いに、唖然とするしかない。
NR-MZ80のスタンダードモデル |
こちらはPREMIモデル。フレーム色がやや明るくなった |
PREMIモデルのイコライザー調整画面 |
しかし、音を聴いてみると、大きな違い。MZ60を聴いた直後にMZ80を聴いてみると、MZ60にもこんなに付帯音があったのねと気づく。おそらくDA-PX1にも採用していたピュアデジタルアイソレーター方式や、新採用のリモートポテンシャル伝送バッファアンプが効いているのだろう。このピュアさは、ハイエンドオーディオそのものだ。
イコライザー等の調整を行わない素の状態でもこれだけ違うのだが、音質調整を行ったあとだと、その差はさらに広がる。というのも、MZ80はDSPを64bitにパワーアップし、アジャスタブルFIR方式を採用したから。調整時はIIR方式だが、調整モードを離れ再生状態にするとFIR方式に変わり音質劣化が極小に抑えられる。というか、MZ80は調整前と調整後の音質劣化はほとんど感じられない。これを聴いたあとにMZ60の調整前と調整後を聴き比べてみると、少なからず音質劣化があると認めざるを得ない。
MZ80の資料やカタログに初めて記載された、DACマスタークロックやAD独立ローカル電源は、実はMZ60にも密かに採用されていたものだが、回路やパーツの見直しを図って徹底的にファインチューニングしたというMZ80シリーズ。PREMIモデルは、MZ60より3万円ほど価格がアップするというが、音を聴くと納得できると思う。またスタンダードモデルは、価格据え置きとのこと。MZ60のスタンダードモデル同様、グライコのバンド数が少ないのと、マルチアンプシステムが組めないところが、PREMIモデルとの違いだが、64bit演算コアアジャスタブルFIR DSPやピュアデジタルアイソレーターなどのフィーチャーは、MZ80 PREMIモデルと同じだから、マルチアンプ構成を考えなければ、わりと狙い目のモデルである。
NaviConから5カ所の地点を同時送信可能。ナビ上で簡単にルート編集ができる |
・DIATONE SOUND.NAVI
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