iPhoneアプリ連携が楽しいケンウッド新「彩速ナビ」MDV-737DT

先日、ケンウッドの新しい「彩速ナビ」MDV-737DTを搭載したデモカーに乗ってみた。

このMDV-737DT、iPhone連携がかなり使える。まあ今どきカーナビ、iPhone連携は珍しくないが、MDV-737DTのiPhone連携は一歩進んだもの。デンソーのNaviConというiPhoneアプリに対応し、NaviConで探した地点をワンタッチで新「彩速ナビ」の目的地に転送できるのだ。

16GB車載スペックSSD搭載のMDV-737DT。モニターはWVGA。4×4地デジチューナー内蔵
さらにNaviConと連携するiPhoneアプリも豊富で、連携アプリからNaviConに送信してNaviConからカーナビに転送という使い方ができる。言葉にするとなんだがややこしいが、操作はいたってシンプル。たとえばTVや雑誌などで紹介されたスポットを検索できる「TeePee Guide」は詳細情報の中に「NaviConに送信」という項目があり、ここをタップすれば自動的にNaviConが立ち上がって、NaviConの地図上にピンがドロップされる。その地図の下を見ると「ピンを目的地に」のボタン。iPhoneとMDV-737DTを接続した状態でこのボタンをタップすると、即座にカーナビに目的地が設定される。あとはカーナビ側のルート探索のボタンにタッチすれば、ルート探索終了だ。

古地図が見られる今昔散歩
このTeePee Guideの他にも、NaviConと連携するアプリはたくさんある。例えば無料の「今昔散歩」というアプリ。東京23区中心だが、現在の地図と明治/江戸時代の古地図をワンタッチで切り換えてみることができて、古地図上では歴史的建造物などの場所もわかる。古地図にポイントされた場所を訪ねて、過去の痕跡を探してみれば、ちょっとブラタモリ気分w。「国宝仏像Map」「史跡名勝天然記念物Map」などのマニアックなものから「牛丼マップ」「カフェマップ」「カレーマップ」などジャンルを絞ってグルメスポットを検索できるもの、「温泉探し」「宿泊検索YADO-楽」といった宿探しに便利なアプリなど、NaviCon連携アプリは多彩で、今後もどんどん増える予定だという。
左が今昔散歩の詳細情報。画面左下のNaviConへをタップすれば
自動的にNaviConが立ち上がり地図にピンがドロップされる。
この画面でピンを目的地にをタップすればカーナビに地点を転送
iPhoneアプリとの連携を図ったカーナビは他にもあるが、その多くは自前のアプリ。その点、ケンウッドの新「彩速ナビ」は、自前ではアプリを作らず、さまざまなサプライヤーが作るアプリを使える点で一歩進んでいる。この手の機能は、情報量と質が勝負。自前でそれを揃えるのは、限界があるのだ。その点、新「彩速ナビ」は扱える情報が、今後もどんどん増えそうな可能性が感じられる。iPhoneの操作で地図をスクロールしたり、拡大/縮小したりもできる。

新開発の3Dジャイロと全国約140万カ所に及ぶ傾斜データとの連携で、自車位置の測位精度を大幅に向上したり、MDV-737DTはUSBを2口にしたり、サウンド調整DSPを新開発のものに変更したりと、ハード側も強化。エクスターナルモードにすれば、iPhoneで再生中のYouTubeをカーナビの画面で見られるし、CDのリッピングも4倍速にスピードアップするなど、AV能力も向上した新「彩速ナビ」。地図スクロールをはじめとした操作レスポンスの速さや鮮明な映像は従来モデル譲りでストレスを感じないナビは、iPhoneアプリ連携で情報量も一気に増え、前作より大きく魅力が高まった。