カロッツェリア新楽ナビのエアージェスチャーとは!?


この冬に登場した新しいカロッツェリア「楽ナビ」は、タッチパネルに触らずに、画面の前で手を振るだけで操作できる「エアージェスチャー」が話題。果たして、このインターフェイスは便利なのかを検証。



試乗したのは新楽ナビの最上位モデル、AVIC-MRZ009
このエアージェスチャーは、画面下部に内蔵した3個のセンサーで手の動きを認識している。真ん中のセンサーで、手が近づいたことを認識し、左右のセンサーで右から左へ、左から右への手の動きを認識するのだろう。画面に手を近づければ画面に「お出かけランチャー」と「チェックウィンドウ」が現れ、左右に手を振れば、あらかじめ設定しておいた特定の操作ができる。

「お出かけランチャー」とはよく使うタッチキーをまとめたもの。ナビ系では、よく行く場所、周辺検索、渋滞チェック、自宅へのルート探索のキーが、AV系ではソース切り替え、トラックのアップ/ダウンといったキーがある。またユーザーがよく使う操作を登録しておけるカスタムキーもある。手を近づけた時だけ画面にお出かけランチャーが現れるため、普段は地図が広くスッキリしていて見やすいというわけだ。
地図下に表示されるのがお出かけランチャー。OFF状態
だがチェックウインドウが同時に地図の右側に登場する
「チェックウィンドウ」は開発時にチラ見機能などといわれていたらしいが、地図画面時に手を近づけるとAV表示のウィンドウが現れ、AV画面時に手を近づけるとナビ表示のウィンドウが出現する。たとえば、iPodなどの音楽を聴きながらナビ走行中「いまかかっている曲、なんだっけ?」と思ったら、画面に手をかざすだけ。AVのチェックウィンドウが現れ、曲名やアーティスト名などの情報が表示されるというわけ。また、表示されたチェックウィンドウにタッチすると、画面全体がその画面に切り替わる。たとえば地図表示時にAV画面のチェックウィンドウにタッチすれば、画面全体がAV画面に切り替わり、その逆もできるというわけ。これは便利だ。

エアージェスチャーでできる操作は、地図スケールの変更、ナビ画面とAV画面の切り替え、ヘディングアップとノースアップの切り替え、ロゴマークの表示/非表示の切り替え、100mスケールでの一方通行表示のオン/オフ、交差点案内のオン/オフ、音声案内のオン/オフ、サイレントガイドのオン/オフ、アッテネーターのオン/オフ、トラックアップ/ダウンの11種類。この操作は、あらかじめどれかに決めておく。走行中でも頻繁に行う操作といえば地図スケールの変更だろうから、おそらくそれを選ぶ人が多いのではないかと思う。
エアージェスチャーの動作は設定メニューから変更できる
反応は、わりと確実だ。10月初旬に幕張メッセで行われたCEATECに展示されていたものを触ってみた時は、個体によって動作にばらつきがあり、反応しないものは何度操作してみても無反応だったりして、正直「大丈夫か?」と心配したが、デモカーに搭載されていたAVIC-MRZ009に関しては、しっかりと動作していた。それでも10回操作すると1〜2回は反応しないことがあるものの、この程度なら許せる範囲といえるだろう。思えば、初期のボイスコントロールなどは、なかなか正確に認識してくれず、コツを覚えるまでにずいぶん時間を要したものだ。それに比べると及第点を与えたい。

また、これらの操作を使うか、使わないかの選択もできる。エアージェスヤーとチェックウィンドウをそれぞれ個別に設定できるし、反応する感度の設定や、お出かけランチャーやチェックウインドウの表示時間の変更も可能だし、操作時に音を鳴らす/鳴らさないの設定もできるなど、細かくカスタマイズできるのもありがたい。
エアジェスチャーの使用/不使用、感度など細かい設定ができる
ということで、これらのインターフェイスを使う/使わないの選択はユーザー次第。ここからは個人的な話だが、僕が新しい楽ナビを手に入れたとしたら、まずチェックウィンドウはオフにしておくと思う。というのも、地図をスクロールさせるとき、とくに現在地の右方向の地図を見たいと思ったときに、ちょっと苦労したからだ。

チェックウィンドウは、スクロールしようと思って手を近づけた時にも、もれなく表示される。だから、普段通り画面に手を伸ばして地図をスクロールしようとしたとき、思わずチェックウィンドウに触ってしまって、AV画面に切り替わることもあるわけ。左方向にスクロールする場合は問題ないが、右方向は気を使う。誤操作を回避するには、まず自車マーク付近にタッチした後、指をずらすという具合に、コツがいる。またチェックウィンドウが消える時間を短くし、消えるまで待ってスクロールの操作をすればいいのだろうけど、それでもタイムラグはある。地図表示中に曲目等のチェックが簡単にできるのは便利で捨てがたいのだが、スクロールのスムーズさとどちらをとるかを天秤にかけるなら、僕はスクロールしやすいほうをとる。というのも、地図スクロールは頻繁に使うからだ。

エアージェスチャーは、装着するクルマによって違うだろうが、もし使うとしたら、地図スケールの変更のような使用頻度が高い操作ではなく、ロゴマークの表示/非表示の切り替えなど、あまり使わない操作に割り当てると思う。というのは、地図スケールの変更のような使用頻度が高い操作は、確実に操作ができたほうがいいから。エアージェスチャーも10回操作して無反応が1〜2回と、わりと確実性が高いのだが、100%ではなく操作し直さなければならないこともある。使用頻度が高い操作であれば、操作し直さなければならない回数も増えるわけで、あまり使わない操作に割り当てるとしたのは、それが理由だ。

その点、タッチパネルでの操作なら100%確実。またこれまでの楽ナビが採用していたボイスコントロールも、100%確実に操作できた。しかもボイスコントロールなら、100メートルスケールから500メートルスケールへ、間を飛ばしてスケールチェンジできたから、これの便利さを知る身としては、無くなったのが残念でならないのだ。

また、手だけではなく身体や顔にも反応する。たとえば、グローブボックスに手を伸ばそうとしたときに顔がセンサーの前を横切って反応したり、USBケーブルにiPodを接続しようと思ってケーブルを探していたら反応したり…。もちろん、感度調整すれば無駄な反応を無くせるかもしれないが、一人でクルマに乗ることが多い身としては、それが気になり、エアージェスチャーもオフにしておく可能性が高いと思う。

このようなことを書き連ねると、ネガティブに捉える人もいると思う。しかし、現在売られている同価格帯のAVナビでどれを選ぶかと訊かれたら、迷わず新・楽ナビと答えると思う。というのも、ナビ性能が圧倒的に優れているからだ。とくに素晴らしいのは渋滞対応力とルートの質の高さだ。

今回、何度かデモカーを借りて試乗しているとき、ナビ無し車と2台連ねて移動する機会があった。そのとき、楽ナビデモカーは、スマートループ渋滞情報を反映した渋滞考慮ルートの案内通りに走り、もう1台は目的地まで行くのに一般的な幹線を通るルートを通ってもらうことにして、同時にスタートしてみた。スタート地点から目的地までの距離はわずか5キロほど。それにも関わらず、到着時刻には約10分の違いがあった。もちろん、早く到着したのは、楽ナビ搭載車だ。

この時間差には、正直びっくりしたし、到着予想時刻がぴったりなのにも驚いた。レジャーなら、少々、時間通りにものごとが進まなくても問題ないが、仕事にクルマを利用している場合、この正確さと渋滞回避能力は心強い。しかも、新しい楽ナビは約70万キロのスマートループ渋滞情報に対応。これは上位モデルのサイバーナビと同じ情報量なのだ。

もちろん、それにはスマートループ渋滞情報の取得が必要で、楽ナビの場合はデータ通信専用通信モジュール、ND-DC1(26,250円)が別売。それなりにコストはかかるわけだが、これには3年分の通信料が付いているので、1ヶ月あたりのコストは700円強。1日あたり約24円と考えればけっして高いものではないし、クルマに乗る回数が多いほどお得感は増す。仕事で毎日、クルマを利用しているような人には必須といえる。

また通信を利用すれば、周辺のコインパーキングが、満空情報とともに検索できるし、周辺のガソリンスタンドを価格情報付きで検索できたりもする。さらに、差分更新と全データ更新を合わせて毎月地図データを最新のものに更新できるし、オービスマップも甲奴ううできる。地図データの更新は、最長3年間無料だ。

測位精度が高いので自車位置は正確だし、測位をきめ細かく行うので、自車位置マークの動きが滑らかなあたりも、誘導中の安心感を生むポイント。周辺検索をしたときに、開いている施設が一目でわかったり、ルートの左にあるのか右にあるのかがわかるなど、気の利いた情報もある。さらに、コンビニなどは駐車場があるか、酒、タバコを扱っているか、ATMがあるかも地図上で確認可能。そのようなきめ細かい情報がうれしい。

新採用のエアージェスチャーを使う、使わないは別として、カーナビの能力で選ぶなら、間違いなく楽ナビだ。なお、2012年12月31日まで、キャッシュバックキャンペーンを実施中。


カロッツェリア